自然豊かな普代村では、暮らしの中でさまざまな動物と出会うチャンスがあります。
場所によっては人より動物の方が多い!?
今回は、「普代で見られるさまざまな生き物」をご紹介します。
1.うみう
「村の鳥」に選定されているウミウ。
普代で「鵜」と言えば「義経北行伝説」です。
落ち延びた義経が卯子酉(うねどり)山で見つけたとされるのが五尺(約150cm)もある金色の鵜です。
「神鳥に違いない」と、海上安全と武運長久を祈願したと言われています。
なぜ卯子酉山!?
卯子酉山はやや海から離れていますが、海鵜は岩礁海岸に生息する生き物です。
なぜ、卯子酉山と呼ばれるようになったのかご存じの方いらっしゃったら教えてください。
⇒普代村郷土史に河鵜は、松の樹上などに巣を作る。山手に鵜が棲息しても不思議はないと記載がありました。河鵜に由来するのかもしれません。
卯子酉山の鵜鳥神社例大祭で奉納される鵜鳥神楽。
神楽幕には鵜が描かれています。
この他にも源氏には「鵜」にまつわる伝承が!!!
清和源氏の祖・清和天皇の御陵(お墓)にも金色の鵜!
清和天皇は貴族の舟遊びとして宮廷鵜飼を始めたとされる人物です。
御陵には宝物として金の鵜が埋められており、掘り起こせば罰が当たるという言い伝えがあります。
頼朝は初陣の平治の乱で敗れ、彷徨っていたところを鵜飼に助けられたという説があります。
源範頼が探し出し、後白河法皇に献上した太刀は「鵜丸」です。※現在は所在不明
そして義経が頼朝と仲違いして平泉に身を寄せるのですが・・・
北行伝説では卯子酉山で「金の鵜」を見つけ道中守護を祈願し、蝦夷を目指したとされています。「鵜」が義経を守った!?
源氏と「鵜」に、不思議な縁を感じますね。
2.チョウセンアカシジミ
環境省の絶滅危惧種II類に指定されています。
主にロシア沿岸州南部・朝鮮半島・済州島・中国遼寧省南部に広く分布していますが、長距離を飛ぶことができないためかつては日本に生息しないものと考えられてきました。
昭和28年に国内で初めて発見され、大陸と日本が一つだった時代に分かれたものと推測されています。
チョウセンアカシジミは「ジオパーク」の観点でも重要な生き物だったんですね。
村では教育委員会が中心となって保護活動を行っています。(成虫は7月頃から)
3.シロサケ
秋、普代川で見られるシロサケの遡上。
成長したサケが生まれた川に帰るとき、ニオイを頼りにしていると言われています。
忘れないで、帰っておいでよー
「シロサケ」と呼ばれるのは、海にいるとき
銀白色をしているため。
顔がキツイ方がオスで、優しい方がメスです。
味は、産卵をしないオスが良いとされています。
脂の少ないメスは、長期保存向きです。
4.ニホンリス
こちらも、秋によく見る生き物。
食糧の少ない冬に備え木の実がなる時期、活発に動き回ります。
出会えるのは、山道を運転しているとき。
道路を素早く横断していきます。
保育園の子が「エビフライみたいになった松ぼっくりはリスが食べた跡なんだよ」と教えてくれました。
また、オニグルミの殻がキレイに半分に割れていたらリスの可能性大です。
硬いオニグルミの殻を割れるのはリスとアカネズミぐらいだと言われています。
5.テン
鮮やかな黄色で耳の小さい動物を見かけたら恐らく「テン」です。
6.キツネ
普代駅裏の山で見たことがあります。
ルール―言ってみましたが、ちっとも寄ってきませんでした。
警戒心が強く畑に防獣アラームを付けてから見なくなりました。
7.タヌキ
よく見るのは雨の夜。
カエルを食べに出てくるのだそう。
8.アナグマ
タヌキと似ているのが「アナグマ」です。
名前はクマですが、イタチ科。
9.ツキノワグマ
日中であれば人のニオイや音がすればほとんど姿を見せません。
ただ好奇心旺盛な若いクマであれば出てくることもあります。
子グマがいれば親グマも近くにいる可能性大。
また、霧が出ているとき、風が強いときは、クマの注意力が散漫になるので遭遇しやすくなります。
また家庭菜園でトウモロコシを植えるとも注意が必要です。
10.イノシシ
ここ数年、茂市や普代浜周辺で目撃情報があります。
100キロ前後の体重・牙・ジャンプ力
重さ60キロを持ち上げる鼻!
臆病なイノシシは、身の危険を感じたら命がけで襲ってきます。
もし出会ってしまったら大声を出さず、背を向けず、静かに離れましょう。
11.シカ
おそらく最もよく見る動物です。
道路に飛び出してくることがあるので要注意。
不運にもシカとぶつかってしまったら、、、
自動車保険の補償がある場合、警察の事故処理が必要になりますので予め行っておきましょう。
初めてシカの鳴き声を聞いたときは驚きました。
「キャーーー!」と人の叫び声に似ています。
12.カモシカ
シカよりもズングリしているのがカモシカです。
視力が悪いので、こちら(人間)をじっと見てフリーズしていることも…
(ニオイで判別しようとしてる!?)
13.ヤマバト/キジバト
いわゆる「デーデーポッポー」のやつです。
14.ヤマドリ
キジの仲間です。
春になると道路をスタスタ横切ります。
「ホロウチ」と言って、羽ばたきで音を鳴らすのですが、私はクマの鼻息だと思って恐れていました。
ほとんどの場合、「ケンケーン」という鳴き声とセットで聞こえてきます。
15.アカゲラ
キツツキの仲間。
私は普代で初めて見ました。
かわいいなぁと思っていたら、家にも穴を空けることがあるそうです。
屋根や壁からやたらコツコツ聞こえたら気を付けましょう。
このほか日常生活の中で、さまざまな鳥の鳴き声を耳にします。
ストレス緩和に最も効果的な自然音は「鳥のさえずり」なんだとか。
鳴き声や特徴で、どんな鳥か調べてみるのもおもしろそうですね。
生き物の多様性を感じられるのも普代村の魅力です。