1.だすかい
⇒「〇〇なんだ」と断定を表す言葉
「ほんだすかい」となれば「ほんとにねー」の意味。
普代村で読み聞かせを行っている団体「ほんだすかい」は、この方言に由来します。
2.なんす
⇒「〇〇なんです」と断定を表す“丁寧な”言葉
「だすかい」と似ていますが、丁寧な言い方。
普代のおばあちゃんと話していると「そうだなんす」と相槌を打ってくれて、なんだか温かい気持ちになります。
3.〇〇なため
⇒「〇〇で」と理由を表す言葉
「だすかい」と「〇〇なため」を使い分けられれば普代弁上級者です。
4.〇〇だ ごとー
⇒「〇〇だよね」という付加疑問文
「〇〇だごとー」が、断定になると「〇〇だごった」です。
5.じゃないやい
⇒じゃなくて
言い間違えて訂正するときの言い方。
何かを度忘れしたときによく使われます。
6.せっちょうする
⇒苦労する
語源は「せっしょう(殺生)」や「せっかん(折檻)」「ちょうちゃく(打擲)」とも
言われています。
「せっちょうしなくていい」は「苦労しなくて良いよ」という意味です。
7.はくらす
⇒熱中症になる
語源は日射病の古い言い方の「霍乱(かくらん)」だと言われています。
8.やっぱだす
⇒ヤケドする
「やっ」で「焼ける」「ぱだ」が「肌」ということでしょうか・・・
10.及ばない
⇒追いつかない、手に負えない
「及ばない」という言葉が思い浮かぶのは真夏にグングン伸びる雑草を刈るとき、春にどかっと降る雪の雪かき中でしょうか。
11.こちょがしい
⇒くすぐったい
普代で生まれ育ったうちの子はくすぐると「こちょがしい」と言って笑います。
12.おさまえる
⇒つかんでおさえる
この言葉を使うのは、何かがグラグラして落ちそうなとき。
「つかんで」「おさえる」という2つの動作が1つになった便利な言い方!
13.などする?
⇒どうする?
略して「など?」だけでも使われます。
イントネーションは「な↑ど↓」。
「などだ?」になれば、「どうだ?」
14.ではる
⇒出かける
「ではってだー」は「出掛けていないよ」という意味です。
15.こえー
⇒疲れた
標準語では全く違う意味なので間違いやすい方言です。
「こわいやい」は「疲れたなぁ」。
16.せづなくなる
⇒苦しくなる、調子を悪くする
こちらも標準語とは意味が違う言葉です。
この言葉が使われるのは「心が苦しい」時ではなく、「身体的に苦しい」時。
「なんだかせづないような面してた」は「具合の悪そうな顔色だった」という意味です。
因みに宮城では「せつない(せづね/しづね)」は「やかましい」です。
17.しゃー
⇒「あちゃー」「あぁあ」
意味は「よっしゃー」の逆。
溜息をつきたくなるようなとき使います。
普代の方にやっちまった話を聞いて貰ったらこの感嘆詞(?)が返ってくるはず。
イントネーションは「しゃー↑」ではなく「っしゃー↓」。
18.ねまる
⇒休む、座る
誰かを訪ねていくと「ねまってまぁ」と声を掛けていただくことが多いです。
響きも優しく、意味も温かい言葉ですよね。
19.なったり
⇒勝手にして、好きにすれば
「もう勝手にしろ(怒)」というときも「好きなようにやれば良いんだよ」
というときにも使われます。
20.ごしょがやける
⇒頭にくる
語源は仏教で死後の世界と言われる「後生(ごしょう)」。
「怒りに身を任せていると来世での安楽を焼き払ってしまう」という教説に由来するもの。
怒ったときの言葉ですが、自らを戒める意味も入っているんですね。
21.はんかくせぇ
⇒馬鹿らしい、愚かだ、変だ
語源は「半可(中途半端などの意味)」でこの言い方は近江商人によって、伝わったと考えられています。
22.こつける
⇒すねる、ふてくされる
子どもがいじけたときなどに「こつけた」と言います。
私は宮城の出身ですが、宮城では「むつける」と言います。
「むつける」は「文句つける」、「こつける」は「小突く」が変化したものでしょうか。
23.中ズック
⇒上履き、上靴
普代では「上履き、上靴」のことを「中ズック」と言います。
宮城では「ジャージ」のことを「ジャス」と言っていました。
24.バチ
⇒スズメバチ
「ハチ」ではなく「バチ」と濁ると、スズメバチを指すようです。
「バチがいた」と言われたら気を付けましょう。
25.高い、低い
⇒高い声は「大声」、低い声は「小声」の意味
普代弁では、声の大きさを高い低いで表します。
「高い声で話して」は「大きい声で話して」
「高い声で話すな」は「大声で言わないでよ」ということです。